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京都・未在(1)

知り合いの方に是非!!と勧められて行ってきました。
京都は円山公園内にある『未在』
カウンター席のみ、予約が3〜4ヶ月先でないと取れないというお店ですが、
たまたまキャンセルが出たようで、なんと思い立って電話した翌日に予約を
取ることができたのです!!たまたま仕事が休みだったので、ダメもとで
かけてみたのですが、その日は期せずして夫の誕生日!本当に運がいい!!

大きなしだれ桜の樹の近くに『未在』はありました。
食事の時間はそれぞれのお客にあわせるのではなく、一斉に6時スタート。
「5時45分までにはいらしてください」と伝えられていました。
初めは、店の都合にお客が合わせる??という思いもありましたが・・・
少し早く5時半頃にお店に着くと「おこしやす」と、お弟子さんが外で出迎えてくれました。
土壁に低いあじろ天井のほの暗い店内にはお香が焚きこめられ、お床には大きな松葉や仏手柑が
生けられ、そこここにお正月の室礼です。カウンターに椅子席ですが、店内というよりはお茶室
といった雰囲気。

この日は私たちの他に3組のお客様。
全員揃って時間がきたところで、店主の石原さんがご挨拶してくださいました。
お弟子さんも脇にぴしっと並んで、お食事をいただく私のほうもすっと背筋が伸びます。

瓢型のお膳の上には、黒い飯椀と汁碗。向附は柿なますとふきのとうの田楽。
新春を祝うにふさわしい鶴の器です。
まずは炊きたての白ごはんと汁を召上がってください、ということで、全員同時スタートの意味
がわかりました。茶道はあまり詳しくないのですが、お茶の懐石をいただくというスタイルなの
ですね。
お汁は、中に丹波大納言小豆の入った蓮餅の白味噌仕立てです。

ごはんとお汁のあとにお屠蘇をいただきました。


京都・未在(1)_f0065016_2054647.jpg



カウンターを仕切る小さな暖簾の向こうに厨房が少し見えるのですが、厨房も電気を落としてい
ます。仕事をするのに必要な最小限の手元の灯りだけ点けているのでしょうね。なるべく裏方を
感じさせないように。この徹底ぶりはスゴイと思いました。

目の前のカウンターで仕事をしてはいるのですが、その手元は見えません。
すると次にさっと出されたのがお造り。大振りの深鉢に氷が敷き詰められ、その上に幾種もの魚
が盛りつけられています。私たちの前には、志野焼のような手付きのやわらかい土ものと四角錐
のような形の磁器。この器をこんな風に使うのか〜と感嘆。
それにしてもいつの間にこんな仕上げしてたの?!
おとなり、そのまたおとなり・・・カウンターにはずらっと様々な形の立派な器が並べられて
圧巻です。ずっと見渡せるカウンターだからこそできる演出です。素晴らしいなあ〜
個室だったら自分たちの器しか見ることできないですもんね。

お魚はどこそこの、と説明していただいて、そのときは覚えているつもりだったのですが、今
は・・・徳島の紋甲いかしか。平目、平目えんがわ、よこわとマグロのあいだ(をなんていう
のか忘れました)の赤身とお腹の部分。寒ぶり2種、お腹の部分を皮付きで。さっと炙って。
ほんと美味しいの言葉に尽きます。
魚が美味しいのはもちろんなのですが、お醤油のかわりにといって出された黒いキューブ。
お醤油と昆布などを混ぜたものだそうです。すごいアイディアだな〜う〜ん、すばらしい!
他にも平目の肝ペーストやにがりに柑橘酢をいれたもの。どれで食べようかホント迷って・・・
すごく楽しめました^^


帰ってきて記憶を掘りおこしながら描いたスケッチなので、曖昧かつ稚拙ですが、
忘れないうちにブログにも綴っておこうと思います。
お料理はまだまだ続きます。長くなりそうなので、また後ほど。
by niji-no-tane | 2011-01-17 21:21 |
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